■No.239 子育て・母親支援
H23.11.21発


子育て・母親支援

 「子育て支援」は、すなわち「母親支援」であることは、論を待たないところです。近年、医療や介護の費用、年金の支払いなどにより、若い世代の負担が増大しており、さらなる「子育て支援策」が、まさに子どもたちや親御さんたちにとっては必要になってきています。
 さて、高校授業料無償化については、教育にお金がかかる日本では有効な施策であると思いますが、これも財政的に継続は厳しいと思われ、それより例えば、保育所の受け入れ基準の緩和などでの女性の就労支援や医療費支援のほうが即効性があるという意見があります。
 特に、子どもの医療費の問題は、子育てにおいては切実な課題であり、同時に、少子化に歯止めがかからないことの理由のひとつとも言われています。
 本当に石川県では「エンゼルプラン」の中に掲げてある2015年に合計特殊出生率1.50という目標達成には勝算はあるのでしょうか、いずれにしても、この目標に果敢に向かっていくことこそが子育て支援先進県の証しになると思います。
 先進国が少子化に悩む中、最も対策が功を奏し、出生率が上昇したフランスの国から学べるのは、出産や育児に対する公的助成であり、これは日本よりもはるかに多く、そしてキメ細やかであるという現実です。
 さて現在、県内の市町では病院や薬局で支払った子どもの医療費の一部を助成しており、本県でも「乳幼児医療費助成制度」により、その2分の一を負担しているのですが、知事や担当部長は、県下市町から要望が強い支援の上乗せについては「基本的に市町村にすべきという議論がある。さらに、国全体として子育てを考える必要がある」などと県としての責任を望まないような発言をしています。
 しかし、本当に国が真剣に少子化対策や子育て支援を推し進めるつもりがあるならば、国の乳幼児に対する医療費支援制度は、とっくにできているはずですし、いつまでも国の制度が進まないのなら、県がまず市町の思いに応えることが大事なことであり、その上で国に対して、制度確立はもちろん様々な要望をしていくことが県の役割ではないかと感じます。
 議会事務局の調査によりますと、全国の医療費助成事業の取り組み状況では石川県の約3億9千万円というのは平成22年度ベースで、実質全国では下から2番目の金額。一方、全国で10億円以上使っているのは20都道府県ほどもあり、その中には、石川県と県勢、財政規模において同じようなところも含まれているという現実があります。また、東京都や大阪府、さらには栃木県や群馬県など10都道府県は年間20億円以上のレベルであり、ほとんどの政令都市でも手厚い支援が行われているのであり、医療費助成を惜しんでいるようでは、本当に子どもを大切にすることや子育て支援、少子化対策にはならないのです。
 もちろん、段階的に進めるためには、当面は自己負担や所得制限が残っても、それはそれで仕方ないとは思いますが、いずれにしても給付方式や対象年齢において、県内の市町間で制度にバラツキがあるのでは、もともと市町の事業への助成というものの、県の指導力が問われるのではと思います。
 今の制度のままでは一層の少子化を招き、結果子どもはいなくなってしまいます。これでは、余りにも寂しい話ではないでしょうか。財政的に弱く少子化対策に手をこまねいている市や町には、積極的に医療費の助成支援を行っていくべきであり、特に過疎に悩む能登地区には、この問題でも、特に手厚い子育て支援を行わなければならないと思います。
 現物給付などについても二の足を踏むのは、単に歳出の増加を気にするせいだけではないのでしょうか。福祉行政に関わる職員に最も求められる資質は、県民の苦しみに対する想像力です。数字だけを見て現状を見ない職員であってほしくはありません。
 

(H23.11.21)