■No.226 震災対策と節電
H23.7.10発


震災対策と節電

 東北大震災が引き起こしたのは、地震そのものと大津波、そして原発の損傷とそれによる供給電力の不足という事態でしたが、すでに電力各社では、今年の夏場の厳しい電力不足に備えて削減計画を示し最近の新聞には「でんき予報」なるものも載っています。当然、北陸電力の管内でも節電は必至と思っていましたが、6月15日に管内の企業や家庭に対し、夏期の自主的な節電要請がありました。しかし、今回の要請では関西電力などが示したように具体的な数値目標がなく、県民の間には戸惑いが生ずるのではという声があります。産業面や一般家庭への影響はどの程度のものになるのかを、県当局はいち早くかつ明確に県民に知らす責任があると思います。また節電対策により「週末保育」の導入の広がりが予想されているのであり、すでに厚労省では地方への財政支援の方針を示していますが、このことに対する県の対応も急がれます。
 一方で、安易な削減策は、慎重にとの意見があります。岐阜県では庁内の電力消費量がピークとなる午後の1時から3時の間には、時間単位で年次有給休暇を取るよう全職員に呼びかけるのですが、官公庁では15%削減の大号令のもと設定温度を例年の28℃から30℃に上げることが求められていると聞きます。しかし、これでは効率的な仕事が本当に期待できるのでしょうか、またそれ以前に、国の「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」に抵触するという意見もあります。
 さて、先日の新聞には「石川県では新たな節電方法を検討中」さらに「今後電力事情はどうなるか分からず、何をいつやるか今は決まっていない」との県関係者の発言もありましたが、仮に電力事情が好転したとしても、環境問題への取り組みや温暖化対策などが急がれる中では、消費電力を削減することが大前提であることを忘れてはなりません。したがって電力事情の変動にかかわらず、石川県ではぶれることなく、早急に電力削減の有効な手立てを考え、これを可及的に実施することが重要であり、そのためには企業、家庭それぞれに向けた指針作りも必要かと思います。
 また設定温度や照明のLED化ばかりではなく、有効な方法を複合的に行うことで15%程度の削減は容易に行えると言われています。例えば、空調機のフィルターの清掃、冷媒ガスの充填や室外機を直射日光からの遮断、照度に影響を与えないで赤外線をカットする特殊コーティング剤を窓にぬることなどです。しかし、こうした技術はすでに十分に効果が実証されているのにもかかわらず、残念ながら導入には官民共に消極的であり、今後の行政による民間への奨励も大事なことです。いずれにしましても、消費電力の削減では、いかに快適な環境を実現しつつ効果的に削減していくかを考えるべきと思いますが、皆さんはいかがお考えになっているでしょうか。
 

(H23.7.10)