■No.221 薬剤師の役割と自殺問題
H23.5.17発


薬剤師の役割と自殺問題

 世界最速の高齢化に伴う社会保障費の急増により、「在宅医療」がこれからの日本の医療の新たな柱として注目を集めています。この中で、医療でも介護においても「在宅」で行う場合には薬剤を適切に扱うことが欠かせず、 薬剤師の健全な育成、積極的活用が今後ますます重要になってくるのは自明のことと思われます。石川県の場合、今年度から「在宅医療連携システム推進事業」に着手しているのですが、「薬剤師」の参加・活用の連携システムはどうなっているのでしょうか。
 また近年、向精神薬などの悪用がマスコミで取り沙汰されており、「うつ」を起因とする自殺者の増加もこのことに関連していると予想されているのですが、患者や服用者に直接、薬剤を手渡し適正な服用方法を指導する立場の「薬剤師」の社会的な責任は、これからますます重くなると考えられます。 ところが昨今、規制緩和による一般医薬品のインターネット販売や薬局及び店舗販売店の管理者常駐撤廃が議論されており、社会的重責を担うはずの「薬剤師」を取り巻く環境が激変しています。一般県民が安全・適正に薬剤を取り扱うことが出来る体制を整備することは、欠かせないことであり、 薬事法に基づく許認可等の権限を持つ県こそが、医薬品の安全・適正な販売体制について強い責任を持たなければならないと感じます。
 さて、警察庁の自殺データによりますと、全国での自殺者の数は減少傾向にあるのですが、自殺者数では全国の都道府県の内8県が増加、一方38県では減少となっています。しかし、石川県においては全国最大の14.9%の増という数字をなっており残念な気がします。 そんな中、民間独自の活動である「心の電話相談室」などが成果を上げているのですが、県でも、民間からの公募で「石川県自殺防止対策緊急対策補助金」による事業支援を行っているそうですが、全国初の取り組みとして、 「精神対話士」と呼ばれる皆さんが、あらゆる場所で、相談に応じ自殺防止の一助になっていると聞きます。今後も、このような方たちの力を借りて、県内のうつ・自殺対策事業への参画や休職中の教職員に対する心の支援にも協力を得ることが必要と考えます。
 

(H23.5.17)