■No.181   H22.8.12発


観光誘客は中国から

 7月29日から8月2日までの5日間、昨年の11月以来の中国に行ってまりいました。 
 昨年の訪問から、まだ8ヶ月しか経っていませんでしたが、日本ではいろいろと報道されていた万博も始まり、一層発展している中国の姿を感じました。
 私の今回の訪問は、石川県・江蘇省交流合意15周年記念訪中団の一員としてであり、日中議連の福村会長の変わりに副会長の私が参加したというわけです。
 谷本知事をはじめ県議会、経済界、日中友好協会などから20数名が、江蘇省政府のお世話で上海、無錫、南京を訪れ、私は途中で帰りましたが北京も含まれていました。
 ただ残念だったのは、当初は陝西省漢中市で野生のトキを見ると聞いていたのですが、大きな洪水が発生しており今回は見送りとなったことです。
 さて、わが国では、外国人観光客の比率が低いといわれる中、石川県の取り組みに一番重要なのは、毎年数百万人単位で増え続け、今年はなんと5000万人にも及ぶ人々が海外に出かけるという中国への働きかけです。
 特に、今年7月からは中国人への個人観光ビザの発給要件が緩和されたのを受け、富裕層に限られていた個人観光ビザの発給対象が、一定の経済力を持つ層までに広がり、対象はいっきに10倍の約1600万世帯に拡大したのです。
 それにより日本の自治体でも中国からの観光客獲得に向けた動きを、いよいよ本格化させるのではうわさされています。
 2009年の石川県での中国人宿泊客は8000人弱であり、この数字は台湾からの約5万には余りにも遠く、全体に占める割合も6%でしかありません。
 しかし、これを何とかしようとしても観光地としての知名度がまだまだ低い石川県では相当の努力が必要と思われます。
 今回、新たに対象となった中間所得層は「ようやく海外旅行にいける所得水準に到達した人たち」であり、初来日では、「ゴールデンルート」といわれる東京や京都・大阪方面にどうしても流れるのではとの見方がもっぱらでありますが、だからといって、指をくわえて見ているわけにはいかないと思います。
 石川県でも、「中国はこれまで以上の有望市場」と期待を寄せているとは思いますが、石川県の知名度不足を補うためのこれまでのPRや働きかけを振り返ると、今ひとつ工夫不足の感がするのではないでしょうか。
 また先日、大阪の中国領事館の関係者と話をする機会があったのですが、驚いたことに小松空港と上海との間に、週4便の定期航路があることをお知りになりませんでした。
 これから航空会社や現地の旅行会社などに観光プランや地域のPRを行うなど官民上げての新市場への働きかけを強めていくべきです。
 今回の一つの目的である上海万博見学(注:私は日程の都合上行かなかった)では、5月1日に富山県が上海万博のパビリオン「日本館」において「富山県の日」を実施し、石井知事が先頭に立って富山の自然や文化をアピールしたという報道がありました。
 一方、石川県では9月24日〜28日に上海で開かれる旅行博覧会で大規模な観光キャンペーンを展開するのですが、富山と同じように上海へ、それも週に4便も飛行機が飛んでいるのにもかかわらず、10月31日まで開催されている上海万博において、石川県では何も対応しないのというは、如何なもんでしょうか、少々残念で意外な気がしました。
 中国からの観光誘客については、小松・上海便の利用促進とは別に、知事自らのトップセールスでの取組に期待したいのですが、今回の訪中でもポートセールス、大手旅行者との懇談、どれも少々迫力不足の大名旅行に終わったとの声も聞こえてきそうであります。
 今後の展開を期待したいと思っています。
 

(H22.8.12)