■No.168   H22.4.12発


 最近、医師不足がやかましく言われていますが、医療需要の変化の中で今最も目立っているのは、病気をしやすい高齢者の救急搬送が増えていることです。
 しかし重症患者を扱う3次救急の救命救急センターを除いて、入院を扱う2次救急や休日夜間急患センターなど1次救急の施設数は増えているどころか不足しているのが現実です。
 幸いにも県内では救急患者受け入れに対するトラブルは、発生していないようですが、昨年施行の「改正消防法」では、患者の搬送や受け入れについて消防機関と医療機関が共有するルールを定めた実施基準の作成と公表の義務付けを促されており、 そのガイドラインにある「緊急性」[専門性」「特殊性」の3つの分類基準から症状別に救急隊が搬送先を選ぶことができるようにルール作りを行うとしております。
 しかし県境を越えた患者の救急搬送に関するルールについては、何らかの手順を決めているのは、わずか11県だけのように、いまだ全国では広域的に対応できる救急搬送体制が十分に確立されていません。
 石川県においては、これまで加賀市と福井県の間で県境を越えての救急搬送する際の条件や方法、手順などルールが決められているようですが、常に救急患者の命を守るためには、隣接する富山、福井両県との間で各病院間、また病院と消防機関の間で連携についての話し合いが行われていなければならないと思います。
 また石川県では患者の救急搬送の必要が生じた場合、地元の消防本部等の要請に基づき消防防災ヘリを出動させているのですが、本当にドクターヘリとほぼ同水準の活動状況なのでしょうか。
 また防災ヘリの出動は、年間約20件程度とのことですが、ドクターヘリではなく防災ヘリだから出動回数が少ないのではないのでしょうか。
 全国では国の「救急医療用ヘリコプターを用いた救急医療の確保に関する特別措置法」いわゆる「ドクターへリ法」の成立により、すでに16道府県がドクターヘリを導入しており、まったく計画がないのは石川県を含めて5,6県だけといわれています。
 大きな災害の際には、ヘリの活用は当然大変有効なのでしょうが、災害の際に全国からドクターヘリが被災地に結集して皆で救援にあたるというような役割も考えておくべきであり、能登半島地震で全国の皆さんからお世話になった経験がある石川県にとっては必要な視点であると思います。
 皆さんもテレビのドラマで見た方がおられると思いますが、大切ないのちを守るために活躍が期待されるドクターヘリの導入についてはどのようなご感想をお持ちでしょうか。

(H22.4.12)