■No.164   H22.3.15発


 日本では、昨年9月1日から消費者庁を発足させていますが、これには、振り込め詐欺被害への対策、さらには中国餃子問題やこんにゃくゼリーなど、ここ数年続発した事故事件がその背景にあると思います。
 安全にかかわることだけに、消費者を守る行政では本来、国民が同一水準のサービスを受けられるべきであることはいうまでもありませんが、実際には国から明確な基準は示されない各自治体が独自に判断する、いわば自治義務となっています。
 したがって、消費者庁の実働部隊である地方の熱意しだいでは、国全体の消費者行政をも左右しかねないのであり、石川県でも、今後、消費生活支援センターなどの役割や取組は益々重要になってくると思います。
 しかし、ここ10年間では、昨今の経済状況からか地方での消費者対策の関連予算は半減しており、全国を比較しても地域間のサービス格差も広がってきたのですが、幸いにも2009年度には国の「地方消費者行政活性化基金」による新たな事業が、自治体では組み込むことができ、結果的に全国では消費者行政の関連予算の総額は前年度の2倍近くにもなったとのことですが、国の支援が切れる4年後の予算確保という不安もあるようです。
 さて、消費者庁では、昨今の状況に対応すべく、新たに全国での消費者情報の一元化を行なおうとしています。
 具体的には、自治体内の市町においてパイオネットというシステムを整備・活用することによって全国の事故情報の収集、一元化を今後行なおうとするのです。
 さらに、これから全国では、消費生活センターの新設や相談員の増員などに力が入れられるそうですが、現在の石川県では消費者センターが4箇所、そして専門相談員は5市町でしか配置されていないという状況は、まことに遅れた印象であり残念なことです。
 また、市と町共同での消費者センターも作られる動きがあるやに聞いていますが、3年後に14箇所の設置を目指すという消費者センターや相談窓口の強化が一層急がれています。
 いずれにしろ消費者被害による経済的損失は、全国で年間なんと約3兆4千億円にも上るとの話もあり、被害を防ぐだけでも、地域経済にもプラスに働きます。
 昨年は、現実に「補正予算の執行停止」などもありましたが、国の支援の先行きを心配する前に、新手が次々に現れる振り込め詐欺や悪質商法、頻発する食品偽装や食品にまつわる事件から、いかに県民の安全を守ろうとするのかが一番大事なことであり、県の積極的な対応が必要と考えますが、皆さんはどうお考えになるのでしょうか。

(H22.3.15)