■No.152   H21.11.11発


 人類はこれまで、生きるために多くの生物を滅ぼしてきたといわれています。
 世界中での過去から現在までの動植物の絶滅状況が段々分かってくると、もしこれ以上絶滅が進めば、いずれは人間社会の基盤をも左右しかねない状況が生まれるという指摘があるそうです。
 また国連では、地球上の生物を保全することを目的とした「生物多様性条約」が採択されており、日本も1993年世界で18番目にこの条約に加盟し、来年名古屋で開かれる予定の条約締結国会議には石川県も参加するように、この「生物多様性」の問題は世界共通の課題になっています。
 さて先般、白山での66年ぶりのライチョウ目撃の報道があり、改めて白山の豊かな自然環境が印象づけられました。
 しかし全国の他県と比較しても石川県では能登から加賀まで、その恵まれた多様な自然環境のもと、かっては多くの生き物が身近に生息していたといわれますが、環境の変化や悪化によりすでに見られなくなった生き物が数多くいるのです。
 一方、いまだ豊かな自然環境が残されている所には、今なお貴重な動植物も生息しています。
 例えば能登の海岸部ではハマナスを初めとする豊富な海浜植物が自然植生し、さらにはシロチドリや県天然記念物のイカリモンハンミョウなど貴重な動物も生息しています。
 しかし、その生息場所でさえが狭まれている中、多くの生物を絶滅から守る法令の1つが「希少野生動植物種」に関するものであり、より積極的な取り組みが望まれています。
 また石川県が特に力を入れている「里山の保全」や「地球温暖化への配慮」などと同様に、年々深刻化している「外来種による生態系破壊の防止」がこれからは益々重要になってきます。
 いずれにしろ守らなければ滅びてしまうかもしれない生物たちの姿を通して、石川の自然を改めて考えてみることが今大切です。
 石川県の自然を守ろうという強い姿勢や、守ってあげたいという心から始まる小さな努力こそが、「自然を守るという大きな県民運動」を盛り上げにつながると感じますが、このことは皆さんと一緒に考えたい大切な問題です。

(H21.11.11)