■No.138   H21.6.21発


 最近知事会などでの反発がマスコミで大きく取り上げられ、話題となっている「直轄事業費負担金」制度のことは皆さんご存知でしょうか。
 国が直接実施する道路、河川、港湾などの整備事業や維持管理では、「受益者(つまり県)負担が原則」として、道路法や河川法などに基づいて、地方自治体は一定の割合での負担金を国土交通省の支出することが義務づけられており、農林水産省などにおいても同じ様なことがあります。
 景気の悪化を長引かせないために度重なる国の経済対策が行われましたが、それにより事業負担金は毎年増えるばかりでした。しかし、国の直轄といいながら、これまで地元の負担率は高く、さらに道路や河川、港湾などの維持管理費の負担も地方自治体に課され、とてもメリットと感じられるものではありません。そんなところからか、この制度のことを「奴隷制度」あるいは「ぼったくりバー」のようだとまで言ってのけた知事もいます。
 さて、石川県での負担総額は約112億円だそうですが、当然その中には維持管理費や職員人件費も含まれており、これには釈然としません。
 地方財政が疲弊している今、公共事業全体が厳しく検証されるようになり久しいのですが、それでも負担金の内訳がこれまでも具体的に明示されなかったというのは、全く理解できません。先日、国土交通大臣が退職手当や共済会については、見直しの意向を示したのも当たり前の話しであり、事前協議の導入についてもあってしかるべきことです。
 世論の圧力によりこれから見直されるのでしょうが、いずれにしろ地方の結束がないと、結果的に中途半端な見直しに終わってしまいます。谷本石川県知事にも地方分権の観点から、はっきりと地方負担は廃止と叫んでいただきたいと思います。
 ついでに申し上げますが、北陸新幹線などの整備新幹線事業は、事業主体が独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」ですから、正確には国の直轄事業には当たりません。しかし、地方に一定の負担を強いる点では共通している話しだと思います。
 すでに沿線自治体へ建設負担金の増額の打診がありましたが、以前麻生首相は地方の負担を軽減する方向で検討と発言しています。
 しかし、まだ検討中と煮えきりません。
 1日でも早い前倒し開業に向け、ものが言いにくい方が多いとも思いますが、何とかして欲しいものです。

(H21.6.21)