■No.136   H21.6.1発


 今、全国の分収造林事業が大変なことになっています。皆さんにはあまり馴染みはないかも知れませんが、石川県林業公社は1966年に設立され、 森林の公益機能維持を図る国の政策により、翌67年度から森林管理が困難な土地所有者と収入を分け合う「分収契約」による造林事業を行なっていました。 そして、県内約6300人の土地約13700ヘクタールを対象に、伐採収入の6割を公社、4割を土地所有者が得る契約を結んでいたのです。 しかし、公社では借入金が大幅に増え続けて、2008年度末で604億円にも達し、今では新たな植栽は中止、そしてもっぱら組織の合理化に努めているばかりで、 なぜここまで債務残高が増えたのか、また放っていたのかは大きな問題であると思います。
 ただ、公社でも何もしていなかったわけでなく2005年2月には有識者らの検討会において「木材価格の変動は長期的に見通しにくく、できる限り経営改善に努める」として、 経営改善計画をまとめています。しかし残念ながらそれから約4年が経っておりますが、改善には至らなかったようです。
 また、現状価格のままで2012年度から伐採が始まっても、借入金償還に見合う収入が見込めないことは明らかであり、公社では伐採開始後、 伐採収入を従来の6対4に分け合う基準を見直すこととし、土地所有者の皆さんと個別交渉を行っています。これまでどの程度理解が得られたのか分かりませんが、これは仲々大変骨の折れる仕事です。
 全国を見渡しますと、36都道府県にある40公社の内、39公社ではすでに「破綻状態」であり、その負債総額は約1兆2,000億円にも上っているそうです。 とっくに自助努力だけでは無理な状況になってきているのだろうと思いますが、これまでの経緯から国の責任も大きいと感じます。
 いずれにしろ、この問題の棚上げは限界に達していると思います。
 すでに全国では特定調停を申し立てたところや、公社の解散、すなわち県が肩代わりしたところもあると聞いています。 石川県でもそろそろどうにかしなければならない時期がきていると感じますが、皆さんはどうお考えになるでしょうか。


(H21.6.1)