■No.126   H20.1.20発


 昨年6月改正建築基準法が施行されました。これは国民生活に不安を与えた耐震偽装事件の再発防止を図るためのものでありましたが、施行直後から、いまだ建築確認申請の実務には大きな混乱が続いているようです。
 ちなみに昨年10月発表の日銀企業短期経済観測調査では、大手・中堅・中小企業問わず建設と不動産業の業況判断の悪化は、このことが原因とまで言っているのであり、まさに国、地方問わず行政の責任は大きいと考えられます。
 それでは一体なぜ、この様なことになったのでしょうか。
 考えられることは、審査の厳格な取扱に申請側・審査側の双方とも戸惑っていること、制度の運用面が不明確であること等であり、そうこうしているうち全国的に確認申請手続きが大幅に遅延し、建築着工数も激減したことが主な要因であるようです。しかし、その影響は思ったより大きくこれからも続くといわれ、まだまだ不安が残ると年明けあちこちの新年会やその他の会合で多くの方から私も聞かされました。
 それでは、どの様な対策がこれまでにとられていたのでしょうか。
 石川県ではようやく昨年末になって県内市町や関係各方面との間で対策会議を立ち上げ、改善策への検討が始まったのですが、少々遅きに失したのではないかと思います。
 一方、国交省では審査の遅れを改善するため約400人の担当者を増員させました。さらに、国交省と経済産業省では、工務店などの関連中小企業の住宅着工の遅れによる資金繰りの懸念に対し、これらの企業を政府系金融機関のセーフティネット貸付制度の適応対象とすることも決めました。
 今後、この改正建築基準法の施行によって、実際に建設主に負担を強いることになれば、地方の地域経済にも影響を及ぼすことが心配される訳でありますが、これから県市町がしっかりと設計士及び工務店、建設会社など関係方面と連絡を取り続け、中小関連企業の資金繰り対策についても、万全のセーフティネットのPRなどを行っていかないと、この問題は将来取り返しがつかなくなるような気がいたします。本当に大工さんから大手建設業の皆さんまで、更に建設関連の全ての方が心配しています。

(H20.1.20)