■No.115   H19.9.30発


 石川県立高校の次期再編のあり方を協議してきた「学力向上教育改革推進会議」がまとめた「県立高校の活性化に関する提言」が発表されましたが、この再編が震災からの1日も早い復興を目指す能登の足を引っ張ることがあってはならないということを最初に申し上げておかなければなりません。
 さて、今回の再編にあたっては、「切磋琢磨できる教育環境の整備」という言葉が頻繁に使われているのですが、本県では学区制の廃止、全県的な子ども達の総数が減っても大規模校といわれる泉丘、二水、桜丘高校等の定員を減らさないといったように、金沢に子ども達が集中することを暗に認めていた現状があります。しかし、これでは過去の施策があくまでも生徒本位で考えられ、実行されてきたと自信をもっていえるのかどうか、疑問です。
 また、1次再編の際には、近く検討すべき学校として8校1分校の学校名を明確に示し、1学年3クラスが下限との検討報告がありましたが、その後すでに1学年2クラスになってしまった学校がいくつもあり、さらに、ここ近年大幅な定員割れとなっているところも目立っています。
 そんな現状をみると石川県では1学年当たりのクラス数はいったい最低何クラスが適当と考えられているのでしょうか、今一つ明確ではありません。
 また、今回の学校統合や廃校については、能登の各地域では人口減少に追いうちをかけ、地域の発展、振興に対するマイナスイメージを大変心配しているのですが、どのようにして地域の人達に理解を求めていくのか、また、不安を払拭するためには、今こそ能登地域での教育振興策をしっかりと示しておかなければならないと感じます。
 第2に、通学区域の廃止の議論の段階では、平成18年度中にも再編案を策定すべきとの意見があったかと思います。しかし、結果的に平成19年春に再編最終案を策定し、平成20年度の募集定員策定の際に反映し、その後順次実施していくということになったと記憶しています。したがって平成20年度の募集定員の策定の際の定員等の検討については再編案を決めたからには、先延ばしするのではなく全ての再編校が反映対象となるのが自然の流れです。仮に、もしこれが1年でも2年でも遅れることになるならば、一体何が理由であるのか具体的に明言する必要があると思います。
 第3に、再編の手法については、能登半島地震の被災地に対する配慮という点については充分理解ができるとしても、切磋琢磨の環境作りという観点から言えば、現状の学校を存続することだけが、そこに学ぶ子供達にとって配慮したことにはならないと考えますし、安易に「分校」や「○○キャンパス」などサテライト的な方式を採用し、お茶を濁すような形を取ることは、学校再編の趣旨に反するものです。
 また、実際に学校統合を行なう場合、町野、河北台、七尾農、七尾商、七尾工業の時のように新入学生を募集しない、いわゆる学年進行で進めていくのか、あるいは同時統合をした水産高校と宇出津高校による能登北辰高校の時のように、一挙に行うつもりなのでしょうか。
 学年進行の場合は、将来2,3年生、続いて3年生のみの学校となり、先の第一次再編の際にも課題になったかと思いますが、在学する生徒が設置琢磨できる望ましい学校環境をどう作っていくのか、この点は真剣に検討すべき問題であります。
 一方、同時に統合する場合についても新たに発生し、家計に負担となる通学費の補助や通学手段、さらには空き校舎の今後の取り扱いについても検討が必要であると思いますし、校舎跡地では今こそ震災復興とからめて利活用策を探るべきではと思います。
 いずれにしましても、県教委にはスピード感をもって再編整備案を策定して、再編統合の実施を目指していかれることを期待しておきたいと思います。


(H19.9.30)