■No.90   H18.9.27発


 最近の象徴的な社会現象の1つと言われる自殺の数は、日本では交通事故での死亡者数の3倍以上もあり、平成10年以後は8年連続して3万人を突破しています。 そして、この数字を国際的に見ると、先進国中人口に占める割合では第1位といわれ緊急の対策が望まれる訳です。
 そんな中、先の通常国会では、国や自治体の責任を明記した自殺対策基本法が可決されているのですが、企業でのリストラが原因であったり、 主婦の自殺の増加などのように自殺は個人の問題と片付けられがちであっても、背中を一押しする社会的要因がある以上、国だけではなく地方でも、より具体的な防止策を講じる必要があると考えます。
 しかし、政府の総合対策と厚生労働省通知の中で求められている行政機関及び民間団体でつくる自殺対策連絡協議会の設置に応えているのは、62の都道府県・政令指定都市の内わずか13道県であり、 石川県では、いまだに設置されていないことは、とても残念でなりません。
 このように、なかなか行政の対応が進まないことを考えると、自殺防止対策には民間の力をもっと活用すべきと考えます。例えば、県内では社団法人「金沢こころの電話」や、 民間有志による「いのちの電話」が長年運営されていますが、その窓口が一体どこにあるのか、一般にはあまり知られておらず行政がきちんとPRすることも大切です。
また、不幸にして自殺をされた方々の遺族に対する心のケアについては、県が中心となって市や町、事業所や民間団体とも連携し行うことは重要なことと感じます。
 私も何人かの友人を自殺で失くしましたが、声なき声どころか、何らかの形でSOSを発信していながら、それが届かず自らの命を断つという、悲しい自殺は絶対にあってはならないことです。 石川県が「少子化対策最先進県」を目指すのも結構ですが、一方で「自殺者ゼロ県」を目指すための取り組みにも心血を注いで欲しいと思いますが、皆さんはどうお考えになるでしょうか。


(H18.9.27)