■No.67   H18.1.30発


 ちょっとしたことが原因で、社会生活や学校生活を拒否し、小さな世界に閉じこもってしまう、不登校、引きこもり、ニートと言われる若者たちが増え、 社会問題の一つになっていることは皆さんも少しはお聞きになっているかと思います。
そして、これらの問題については、最近、発達障害との関係が問われ始めています。例えば、一部かも知れませんが、多くの不登校の児童生徒の中にも診断を受けていない発達障害者 がいると言われるように、何か問題が起きて初めて発達障害者と診断されるケースがあると言われます。
 しかし、ここで重要なことは発達障害者やその家族を孤立させ、引きこもらせてはならないのであり、より発達障害について理解し、 ごく普通の生活との橋渡しの役割を果たす社会構造のあり方を考えなければならないということです。
 そんな中、発達障害者支援法の施行により自閉症や学習障害、注意欠陥など発達上の困難を持つ方やその家族の支援に中心的な役割を担う 「発達障害支援センター」が、昨年から全都道府県に配置されることになったのですが、すでに石川県では4月から県立中央病院の横にある「こころの健康センター」 内にこのセンターが設置されています。
 このセンターでは、気軽に相談でき、専門家による診断がなされる窓口としての期待が大きいのですが、そのためには、センターの休日、夜間の開放も必要との声を聞きます。
 また、支援センターでは幼児期から自立期までの総合的な支援も期待されています。さらには、将来は医療福祉圏ごとに少なくとも一ヶ所ずつ設置することも大切であると思います。
 また「はぎの郷」ではボランティアの方々が自閉症の方に趣味として、あるいは社会参加に備えてのパソコン指導を行っているのですが、 保護者の皆さんが一番不安としているのは将来の就学、就労の問題であり、今後は一層県障害者職業センター等との連携は必要になってくるでしょう。
 もう1つ、この法律では民間団体の活動への協力、支援や発達障害に理解を深めるための広報、啓発活動を行うことを地方公共団体の責務として謳っていますので、 石川県にある「自閉症協会」「金沢エルデの会」「アスペの会石川」などとの連携はさらに重要です。
 また、発達障害では早期発見が何よりも大事であると言われていますので、市町や保育所・幼稚園や医療機関等との連携による早期発見支援の体制づくり、 とりわけ学校現場での支援体制が大切であります。教師、PTAはもちろん、すべての教育関係者がこの問題への理解を深めることに教育委員会をはじめ、関係機関は努力すべきです。
 いずれにしろ、せっかくスタートした石川県の発達障害支援センターが本人・家族と関係機関のかかわりだけにとどまらず、地域の住民が関わる新しいモデルとして 高く評価されることを期待したいと思います。


(H18.1.30)