■No.66   H18.1.20発


 昨年、国では、医療制度改革大綱を決定しましたが、その内容は国の財政事情を色濃く反映し、医療費抑制策が中心となっているようです。 また、その中に高齢者の自己負担の引き上げなどが入っていることから、これからは安心して医療サービスを受けられなくなるのではとの声が多く起こり、 国民皆保険制度の堅持や高齢者の患者負担増反対などに賛同する署名が、全国で一千万人にも及んだと聞きます。
 そんな中、本県でも「いしかわの明日の医療を考える懇話会」が開催され、有識者の方々から、先進県の事例を踏まえた今後の医療連携体制のあり方についての提言がありましたが、 これから真剣な検討が必要でありますので、注目していきたいと思います。
 さて、単純に比較はできないとは言うものの、日本でのガンの5年生存率は約40%でありますが、これはアメリカの64%に大きく差をつけられています。
しかし、国民皆保険では、WHOから世界最高の医療制度と評価されている日本が、なぜ、大きく遅れをとっているのでしょうか、これは考えなければならない重要な問題だと思います。
 すでに厚生労働省では「第3次対ガン10ヵ年計画」をスタートさせているのですが、ガン診療のレベルアップは、行政の大きな責任であることは当然です。
 最も重要なガン対策は、ガンによる死亡者を減少させることであるのは言うまでもないのですが、石川県のガン死亡者数は平成7年の2,582人から平成16年では3,104人と増加しており、 総死亡者に占める割合も3割を超えています。また、死亡者の部位の中で最も多いのは肺ガンですが、全国平均と比べ割合が高いのは乳ガンと胃ガンでありますので、今後石川県では、 この対策について、特に力を入れなければならないと考えます。
 また、ガンが見つかった時に、検診機関や各医療機関から届出をしてもらい、それらの分析によって今後の有効な治療方法を探し当てることが重要であると聞きますが、実際、 大学病院等の協力も得られるようになり、石川県のガン登録事業では届出が増加しているようです。
 しかし、問題はガン登録を実施している全国34都道府県のうち32都道府県では、全ガンの届出・登録をしているのにもかかわらず、なぜかしら石川県では10部位のみとなっているのです。 そして、天皇陛下や前首相も羅患し、国民も関心の高い前立腺ガンも石川県では対象になっていないのであり、第一線のお医者さんからは「全ガンを対象とした方が、間違えなくて届出しやすい」 との声が聞こえてくるのです。たとえ費用の点など困難なことがあってもこれは早急に取り組むべく課題だと思いますが、 石川県の医療のレベルアップの観点からも皆さんはどのようにお考えになるでしょうか。


(H18.1.20)