■No.64   H17.12.5発


 石川県が今年、医師の地域格差解消へ「地域医療サポートセンター」を創設し、加えて医師が不足しがちな病院、診療所への就業斡旋や代診医を派遣する 「地域医療人材バンク」をスタートさせることは評価できるものと思います。
 また、新たにその提言を、2007年度からの第5次保健医療計画に反映させるという「いしかわの明日の医療を考える懇話会」を発足させるのでありますが、 大切なことは医療関係者のみならず出来るだけ多くの方々の意見が反映されることです。
 ところで、全国で医師の数は毎年約4千人ずつ増えているのにもかかわらず、地方の病院や小児科救急、産婦人科、麻酔科などで、 医師を確保できず診療科そのものを閉鎖する病院があると聞きます。
 背景には、たとえ医師数が増え続けていても、地域間、診療科で偏在していることが原因でありますが、医学部卒業生が新たな臨床研修制度により、 待遇で優る首都圏へ流出し、そのため、人手不足に陥った大学病院が、地方に派遣していた医師を次々に引き揚げることが、第一の要因であると考えられます。
 どこに住んでいても安心して暮らせる医療の確保は、行政の重要な責務でありますが、そのためには一層の県や市町と金沢大学との連携強化が必要と考えられます。
 また、産婦人科と小児科では少子化の進行による将来の需要縮小という共通の状況があり、さらに最近は国家試験合格者の3人に1人が女性で、出産や育児のため離職、 休職するケースもあり、これも医師不足の一因と想像されます。
 ちなみに厚労省では来年度から、「女性医師バンク」を創設するのでありますが、「女性医師がライフサイクルに応じて働ける環境作り」 に県独自で支援することも医師不足解消の一助にもなると思います。
 また、金沢大学医学部が、医師不足に陥っている地域医療の安定のため、県内高校出身者を優先する地元枠を設けることに、本県が財政面での支援等で前向きに取り組むべきと考えますが、皆さんのご意見をいただきたいと思います。


(H17.12.5)