■No.3   H13.10.3発


 小泉総理の靖国神社公式参拝の問題が世間を大きく騒がせました。
結果的に8月の15日から13日に日を変更し参拝致しましたが、マスコミなどを通じて様々な意見が交わされ、賛否もあったのであります。私も色々考えさせられましたが、一番大切なことは国民一人ひとりが、戦後50年を超える歳月を経た現在でも、我が国の繁栄と平和は二百五十万戦没者の尊い犠牲の上に築かれていることを忘れてはならないことだと思います。戦争の世紀と言われたように20世紀に2度までも世界大戦という悲劇を体験しても、民族の名誉の名のもとに今なお、世界のどこかで抗争を繰り返している人類の愚かさ、米国でおきた同時多発テロもありましたが、その原因がいずれにあるにせよ、祖国を愛し、家族を守るために純粋な信念をもって命を捧げた尊い犠牲に対して、敬意と感謝の誠をつくすことは、後の世を生きる国民にとって重要なつとめであり、実際、世界中のどの国においても、戦没者に対する慰霊はその国の最高儀礼であり、国民的儀礼とされていると聞いております。しかし、たいへん残念ながら日本においては敗戦によるショックか、あるいはアメリカを中心とした連合軍の考え方が影響したのか、戦後、靖国神社のあり方や戦没者の慰霊の方法をめぐって議論が続いているのであります。
 特に、近隣諸国からの干渉がきっかけとなって、これまで不毛な論争を繰り返してきたことは誠に残念であり、まさにこの点が誇りをどこかに置き忘れたといわれる日本国民にとっての不幸の象徴的なところでないかと思います。靖国神社問題が政争の具とされたり、また軍国主義の復活などと結びつけて論議されること自体、全く本質を逸脱したものと言わざるを得ませんし、軍国主義への回帰などということについては誰もそんなことを思っていないことは断言できると思います。新しい世代において戦没者への慰霊の顕彰感謝をする手段が絶えることなく、継承されていくことを通じて恒久の平和を希求するのは、自然の成り行きであります。同時に正しい歴史観を啓蒙し、日本民族としての誇りを次の世代に伝承していかなければなりませんが、近隣諸国をはじめ世界中に私共日本人の経験してきたことと考え方に対して理解を求めていくなど、更なる努力も必要であるかと思います。しかし、そのことの実現については、もう少し時間がかかりそうであります。
 さて、皆さんはどうお考えでありましょうか。